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学級崩壊は教師の指導力不足?
学校教育に関しては、不登校・いじめ・非行などの問題が従来から強い関心をもたれており、教育現場では教師たちにより日夜にわたり真摯に取り組まれている。
ところが、何か事件が起こると、学校はマスコミなどから集中砲火をあび、記者たちは、教師の自宅にまで遠慮容赦なく取材に訪れたり、在校生たちに巧みに近づき、事件を起こした少年の顔写真を手に入れようとしたりする。だが、このような行為が、教師や在校生の心に深い傷を生じさせていることには無頓着な場合が多い。
また最近では、学級崩壊に関するマスコミ報道が増加しており、某新聞社は、“学級崩壊の要因--「指導力不足」七割--地域、規模に関係なく発生”という見出しで記事を載せ、“児童らの勝手な振る舞いや私語で授業が成立しない小学校の「学級崩壊」現象が、地域性や学校規模に関係なく起きていることが、文部省が公表した『学級経営をめぐる問題の現状とその対応』調査の中間報告で明らかになった。学級崩壊に陥った全国の百二例を分析した報告で、「授業に不満」など平均三つ以上の要因が複合し、担任教師の指導力不足が一因とみられるケースが最多の73%に上る、と分析。残る3割は「指導力のある教師でも対応が難しい例」と判定しており、学級運営の深刻な姿を浮き彫りにした。文部省は来春の最終報告に向け、中学校にも対象を広げ事例を集める”と記している。そして、教師の指導力不足の内容として、「教師の学級運営に柔軟性がない」「授業の内容と方法に不満を持つ子供がいる」「いじめなどの問題行動への対応が遅れた」を挙げている。
そのため、真摯な教育活動を実践してきている教師からは、「担任教師の指導力不足が7割という判断は納得できがたい」「学級崩壊をうまくのりきった事例はまったく取り扱われていない」「うまくいっている教師の数のほうが圧倒的に多いのに『教師全体の7割が指導力不足』といった印象を与える報道の姿勢に憤りをおぼえる」などの声があがっており、教師のやる気をそぐ結果になったり、逆に、「学級崩壊は担任の力量不足が原因だから絶対に起こしてはならない」と囚われて劣等感にさいなまれ、教師仲間や保護者の協力がえられずに孤立し、結果として、「柔軟性を欠く学級経営」に陥ってしまうという悪循環を生じてしまう危険が増加している。
…中略…
そこで本書では、学級崩壊の実状を調査し、「学級崩壊」という言葉が教師にとって、心に大きな傷を与えるものであり、それゆえ、その実践のありのままを報告して分析(考察)するということは大きな困難(苦痛)をを伴うということであった。これらの貴重な報告の 要点を紹介しながら、学級崩壊と教師の実践的指導力との関連について考察し、なんらかの点で現場の先生方にフィードバックできればと思う。
…以下略
本書「はじめに」より抜粋
『学級崩壊事例から学ぶ教育相談特別支援教育の先駆的事例』

『学級崩壊事例から学ぶ教育相談特別支援教育の先駆的事例』
学級崩壊事例から学ぶ教育相談特別支援教育の先駆的事例  
初 版 2006年10月1日
著 者 生島博之・長坂正文
発行所 愛知教育大学
定 価 (本体1800円+税)
ISBN   4-903389-07-3 C3011


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